お知らせ

第21回日本抗加齢医学会で
独自成分の研究発表を行いました

2021年08月吉日 株式会社メビウス製薬

【メビウス製薬×テクノーブル共同研究】
シミの生成メカニズムに着目!3つの天然由来機能性成分の効果と、その組み合わせによるさらなるシミ対策への相乗効果を発見。6/25(金)日本抗加齢医学会にて発表しました。

[シミの生成メカニズムに着目し、3つの天然由来機能性成分の組み合わせについてさらなる研究を行い、色素沈着に関わる新たな作用ポイントを見出しました。シミ対策に関して、さらに高いポテンシャルが示唆されました。]

株式会社メビウス製薬(本社:東京都港区赤坂 代表取締役:小野浩之)は、株式会社テクノーブルと共同で3つの天然由来機能性成分の色素沈着メカニズムに対する効果について研究を行い、その成果はすでに先の日本薬学会第141年会(2021年3月26日(金)~29日(月))にて発表いたしました。さらに、この3つの天然由来機能性成分に関する研究は引き続き行い、新たな作用ポイントを見出したので、第21回日本抗加齢医学会総会(2021年6月25日(金)〜6月27日(日))にて口頭発表いたしました。

【 タイトル 】
総合的な色素沈着抑制を目指した天然原料探索及び、新規組み合わせとその効果(特にメラノサイト受容体に対する効果について)

寺田 亜矢1 、岩野 英生2 、澤木 茂豊2
1,株式会社メビウス製薬
2,株式会社テクノーブル ライフサイエンス総合研究所

【 研究の概要 】
皮膚の老化の特徴の一つである、いわゆる「シミ」等の色素沈着性の肌トラブルは、ヒトの見た目の印象を左右する要因でもあるため、人々の関心も高いものになっています。色素沈着を引き起こすメラノサイト中のメラニン合成は、紫外線等の外的刺激や、近傍の細胞から分泌される内的な刺激因子等、様々な因子によって調節されています。よって我々は、効果的にメラニン合成を抑制するためには、様々な因子の刺激を抑制する、総合的なアプローチが必要と考え、複数の天然由来機能性成分を組み合わせ、その効果を評価しました。
その結果下記の3つの天然由来成分に、メラニン合成抑制につながる効果を見出しました。

「ササユリの花から分離された酵母のエキス」:細胞内チロシナーゼ活性抑制効果
「デイリリー花発酵液」:過酸化脂質生成抑制効果
(メラニン合成を活性化させる炎症因子の発生源を抑える)
「蓮種子の乳酸菌発酵液」:表皮細胞賦活効果
(メラニンを排出するための表皮ターンオーバー促進につながる)

これらの効果を示したグラフは以下のとおりです。

図1.ササユリの花由来酵母エキスの細胞内チロシナーゼ活性抑制効果

図2.デイリリー花発酵液の過酸化脂質生成抑制効果

図3.蓮種子乳酸菌発酵液の細胞賦活効果

さらにこれらを組み合わせることで、表皮細胞のSCF(Stem Cell Factor)という因子を抑制する効果が、それぞれの成分単独で同じ濃度を添加するよりも高いことが確認されました。

図4

その他、この3つの天然由来機能性成分の組み合わせについては、以下のような機能性を確認しました。

1,メラニン合成抑制効果

培養メラノサイトに対してその細胞内チロシナーゼ活性を抑制し、メラニン合成を抑制しました。

2,炎症因子・プロスタグランジンE2分泌抑制効果

表皮細胞に対しては紫外線によるプロスタグランジンE2(PGE2)の分泌を抑制することが確認され、メラニン合成の上流である炎症にも対応できることが確認されました。

3,メラノサイト増殖因子HGF遺伝子発現抑制効果

線維芽細胞に対しては、紫外線によって誘導されるHGF(Hepatocyte Growth Factor)の遺伝子発現を抑制しました。よってHGFの刺激によるメラノサイトの増殖を抑制することが示唆されました。

4,表皮・真皮間の刺激物質透過調整機能・HSPG発現回復効果

基底膜成分であるHSPG(ヘパラン硫酸プロテオグリカン)の発現を回復させ、真皮−表皮間の刺激物質の透過の調整機能を回復させていることが示唆されました。
このようにメラニン合成に対して直接的な効果の他、表皮細胞、線維芽細胞にも働きかけ、さらには刺激物質の透過調整機能を回復させ、総合的な色素沈着抑制につながる効果が確認されました。

これらの機能性を概念図で示したのが下図になります。
非常に多岐にわたるポイントで有効性を示し、効果的にシミ改善に寄与できることが示唆されました。

3つの天然由来機能性成分の組み合わせによる効果概念図

特に、紫外線などの影響で基底膜が壊れメラノサイトが真皮にまで落ち込み、真皮性の色素沈着の一因となりますが、3つの天然由来機能性成分は、基底膜成分の発現を回復させていますので、基底膜ダメージを抑制してそれを防ぎ、真皮性の色素沈着にも対応できる可能性が考えられます。

このように、多くの刺激物質の合成を抑制する効果は確認できましたので、次のポイントとして、それらの刺激受容体について研究を進めました。刺激受容体を抑制できれば、更に効果的なアプローチが可能になると考えられます。

【 研究結果 】
まず、メラノサイトの刺激因子として知られるエンドセリン-1(ET-1)の受容体であるETBRに対する影響を確認しました。メラノサイトのETBRは、紫外線照射により合成促進されましたが、3つの天然由来機能性成分を添加することで、ETBR合成抑制効果が認められました。

図5

もう一つの受容体として、αMSHの受容体MC1Rに対する影響を確認しました。MC1RもETBRと同様に、紫外線照射により合成促進されましたが、3つの天然由来機能性成分を添加することで、MC1Rの合成抑制効果が認められました。

図6

これら2つの受容体の合成を抑制することによる、メラニン合成への影響を、経路図でお示しすると下図のようになります。刺激の入り口を抑えることで、メラニン合成を効率よく抑制できると考えられます。

図7

今回見出した、刺激受容体に対する効果を加えた、この3つの天然由来機能性成分による色素沈着抑制のメカニズムが下図のようになります。

図8

本研究で見出した天然機能性成分は、それぞれ単独でもメラニン合成に対して対応は可能ですが、組み合わせることでシミの発生の初期段階でその原因となる様々な刺激因子を抑制したり、刺激の受容体を抑えることができ、総合的に色素沈着を抑制し、シミ対策としても効果的であることが示唆されました。

【 今後の展望 】
現在、この3つの天然由来機能性成分を応用した製品開発とお客様へお届けするための準備を進めております。さらなる研究開発はもちろん、メビウス製薬では「美と幸福に貢献する」という企業理念のもと、すべての女性が心も体も美しくあるために、さまざまな活動を続けて参ります。

◇株式会社メビウス製薬
シミ対策オールインワンジェル「シミウス」を主力商品に、
年齢肌のお悩みに関するスキンケア商品を中心に開発・販売。
「美と幸福に貢献する」という企業理念のもと、
すべての女性が心も体も美しくあるために、さまざまな活動を続けて参ります。

メビウス製薬公式サイト
https://www.mebiusseiyaku.co.jp/

◇株式会社テクノーブル
世界中の天然素材について、安心安全はもちろん、確かなエビデンスをもって世界中に“美”の素材を届けていくことを企業理念としています。

株式会社テクノーブル公式サイト
https://www.technoble.co.jp/