「ソラレン」をはじめとする光毒性物質は、紫外線を吸収しやすい性質を持っています。紫外線を吸収することでシミができやすくなる仕組みを、一緒に確認していきましょう。
まず、紫外線を浴びると、大量の活性酸素が作られます。
「活性酸素」に悪い印象を持つ方が多いかもしれませんが、実は外部から侵入してきた細菌から身体を守る免疫機能としての働きを持っています。しかし活性酸素が多く生成されると、その力が強すぎるため、かえって身体(皮膚細胞)にダメージを与えることになってしまいます。
主に、紫外線・喫煙・過度な運動・ダイオキシンなどが、活性酸素を増加させる要因として挙げられます。
次に、大量の活性酸素による皮膚細胞の損傷を防ぐために、メラノサイトから「メラニン」が生成されます。
「メラニン」も悪い印象を持たれることが多いですよね。ご存知の通り、シミの原因となる色素です。
しかし実は、「メラニン」も皮膚細胞をダメージから守るために生成されているのです。
通常、私たちの肌は約6週間で生まれ変わると言われています。表皮の一番下にある基底層で作られた細胞は、約4週間かけて肌表面へと押し上げられて角質層になり、約2週間後には垢となって自然に剥がれ落ちます。
正しい肌の生まれ変わりのサイクル(ターンオーバー)であれば、「メラニン」は身体を守ってくれるものなのですが、紫外線や乾燥といった外的要因によってサイクルが乱れてしまうと、生成された「メラニン」が排出されることなく蓄積され、シミができてしまいます。