腕のシミの種類5個
まず、腕のシミの種類について説明します。ご自身のシミがどこに該当するかを考えながら、主な種類と特徴を確認ください。
1. 老人性色素斑
主に紫外線ダメージにより生じる茶褐色の色素斑です。円形や多角形など、様々な形状が見られます。30代・40代以降に現れることが多く、紫外線ダメージのさらなる蓄積により、濃くなったり増加したりします。長期に渡り放置すると、脂漏性角化症に変化することもあります。
2. 脂漏性角化症
イボのように盛り上がったシミのことです。なだらかな山形・大きなしこりになったものなど、進行度合いに応じ、形状が異なります。40代以上に見られることが多く、状態によっては、保険適用による皮膚科治療も可能です。
3. 光線性花弁状色素斑
ひどく日焼けした後に生じる花弁状のシミのことです。腕や背中、肩など、紫外線を多く浴びる箇所に見られます。肌が白く、日焼け後に赤くなるタイプの人に起こりやすく、海水浴やマリンスポーツを行う際には注意しましょう。
4. 炎症性色素沈着
虫さされやニキビ、火傷など、肌トラブルが治った後に見られるシミです。肌の防御反応としてメラニン色素が生成され、滞留することにより、色素沈着が生じます。
5. 摩擦黒皮症(ナイロンタオル皮膚炎)
ナイロンタオルやボディブラシを長期間使用し、摩擦刺激が加わることで、茶褐色のシミができます。痛みやかゆみといった自覚症状を伴うことは、非常に稀です。腕以外では、ヒップラインの黒ずみやデリケートゾーンの色素沈着も、同じ種類に該当します。
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腕のシミの原因3個
腕のシミの原因は、紫外線・摩擦刺激・生活習慣と考えられます。より詳しい内容を項目別に紹介しますので、あなたの腕のシミの原因を探るヒントに活用してください。
1. 紫外線
紫外線が肌に与える影響は大きく、「エイジングトラブルの約8割は太陽光によるもの」といった説もあるほどです。露出する機会の多い腕は、紫外線ダメージを蓄積しやすい部位の1つ。十分な対策を行わなければ、シミが増えてしまいます。
2. 摩擦刺激
次に、摩擦刺激です。ナイロンタオルやボディブラシ以外にも、摩擦刺激を与える行為は多くあります。
◎摩擦刺激を与える行為例
・虫さされや湿疹を掻いてしまう
・頻繁なピーリングやスクラブケア
・化学繊維の衣服を着る
・強い力でマッサージする
虫さされや湿疹は、睡眠中に掻いてしまうこともあるため、ご注意ください。抗炎症成分を含む軟膏や皮膚科の薬を使用し、適切なケアを行いましょう。
3. 生活習慣
最後に、生活習慣です。睡眠不足や不安定な生活リズム、過剰なストレスなど、顔のシミの原因となる習慣はすべて、腕のシミにも影響します。生活習慣によるダメージは徐々に蓄積され、見えないところで進行するもの。ある一定のところに達した瞬間、急にトラブルが表面化し、シミだらけになってしまうケースもあります。
腕のシミの改善対策3個[スキンケア]
腕のシミを改善するためには、正しいスキンケアの継続が不可欠です。以下の対策を実践し、美しい腕を目指しましょう。
1. 美白ボディソープを使用する
美白ボディソープは、肌表面に滞留したメラニン色素と角質を洗い流し、くすみケアやシミ対策を助けてくれます。ボディソープは、石鹸と比べて泡立ちがよく、摩擦刺激を防ぐためにもおすすめしたい選択肢です。腕を含む全身を洗う時には、次の手順で行いましょう。
【1】十分に泡立てる
洗顔料を泡立てる時と同じように、泡立てネットを使用します。お湯を少しずつ足しながら、濃密な泡を作ってください。泡立てネットを使用するのは、泡を作るところまでです。作った泡を手のひらに集め、ナイロンタオルやボディブラシは使用せず、やさしく身体を洗います。
【2】心臓に向かって洗う
手先や足先から心臓方向に向かい、リンパの流れを促すように洗いましょう。リンパの流れが良くなると、老廃物の排出がスムーズに進み、滞留したメラニン色素を追い出す働きが期待されます。全身を洗った後は、ぬるめのシャワーですすいでください。
身体を洗った後にシャンプー・トリートメントを行う場合は、改めて背中をお湯ですすぎ、トラブルを予防しましょう。シャンプーやトリートメントの成分が背中に付着し、かゆみや炎症を起こすリスクもあるため、忘れずにすすいでください。
2. 週1回のピーリング【ざらつきが気になる人のみ】
二の腕や肘は、顔と比較し、角質が厚い部位といえます。手洗いだけでは角質肥厚を起こすリスクがあるため、定期的なピーリングがおすすめです。角質肥厚を起こした肌はターンオーバー周期が遅くなり、メラニン色素の排出が進みません。意図的に表面を剥がし、生まれ変わりを促進するお手入れが必要です。
ピーリングを行う際には、二の腕もしくはボディ用ジェルを用意しましょう。シミやざらつき、ごわつきが気になる部位にやさしくなじませ、円を描くようにお手入れします。こすればこするほど、モロモロとした塊が出てきますが、やり過ぎはトラブルのもと。適度なところでお手入れを終わり、きれいに洗い流した後、十分に保湿します。
ピーリングは、すべての人が必要というわけではありません。おすすめしたい対象は、二の腕や肘のざらつき・ごわつきが気になる人だけです。摩擦刺激によりデリケートに傾いた肌にピーリングを行うと、シミを悪化させるリスクがあります。乾燥が気になる人や強い刺激が苦手な人も、ピーリングを控えましょう。
3. 日焼け止めを毎日塗る
最後に、毎日欠かさず、日焼け止めを塗りましょう。薄手のカーディガンやサマーニットでは、紫外線をカットすることが難しいため、日焼け止めを使ってください。日焼け止めを使用するタイミングは、着替えの前をおすすめします。衣服を着たまま使用することは、塗りムラが生じやすく、うっかり日焼けの原因です。サラサラした質感の日焼け止めを活用すれば、着替えの前に塗ってもべたつきません。
日焼け止めプラスアルファの対策として、ドライブや電車移動の際には、アームカバーを併用しましょう。窓から差し込む紫外線をブロックし、シミの悪化を予防できます。虫除け加工がなされた商品であれば、郊外へとドライブする際にも安心です。いろいろなデザインのカバーがあるため、複数個を購入し、ファッションに応じたコーディネートを楽しみましょう。
腕のシミの改善対策2個[化粧品]
次に、基礎化粧品による対策を紹介します。腕のシミを改善するためのポイントは、ボディローションによる保湿ケアと美白クリームによるできてしまったシミ対策です。以下では、ポイント別の詳しい対策方法を分かりやすく解説します。
1. ボディローションで保湿する
シミの目立つ肌は、セラミド不足を起こし、バリア機能低下を起こしているかもしれません。セラミド配合ボディローションで十分に保湿を行い、肌荒れしにくく、健やかな肌を取り戻しましょう。肌の健康状態が良くなると、ターンオーバーリズムも安定するため、メラニン色素の排出が滞りなく行われます。5種類のシミすべてに共通した対策なので、日々の保湿ケアは大切です。
ボディローションとクリームは役割が異なることから、美白クリームと併用することができます。しっかりと保湿を行った後にシミを薄くするための対策を行うことで、色素沈着・質感の両方から美肌作りが可能です。腕のシミが消えたとしても、乾燥トラブルが進行し、質感が損なわれるようでは、残念ですよね。シミ予防のためにも、十分な保湿を行ってください。
2. ボディ用の美白クリームを使用する
できてしまった腕のシミを消すためには、美白クリームを検討できます。以下2つのうちのいずれかを含むクリームであれば、できてしまったシミを薄くすることも可能です。
成分 | 特徴 |
---|---|
ビタミンC | メラニン色素の還元・生成抑制を行う成分。吸収性を高めるため、ビタミンC誘導体・アプレシエ(APPS)などの形式により、配合することもあります。 |
ハイドロキノン | ビタミンCと比較してパワフルな還元作用を持つ成分。シミの原因「メラニン色素」の増加予防・無色化を助けます。 |
乾燥トラブル・シミの両方が気になる人には、保湿成分を含む美白クリームを選ぶ・ローションによる保湿後に美白クリームでケアするといった双方からのアプローチをおすすめします。
腕のシミの改善対策5個[食べ物]
腕のシミ対策におすすめしたい食べ物は、抗酸化食材です。活性酸素の増加は、シミやたるみ、シワといったエイジングサインの悪化につながります。抗酸化作用の強い食べ物を日々の食事から摂取し、シミの予防・改善を目指しましょう。
1. モロヘイヤ
まず、クレオパトラも愛した野菜のモロヘイヤです。50gあたり420μgREのビタミンAが含まれ、酸化ダメージを受け、傷ついた細胞の回復を助ける働きが期待されます。
モロヘイヤの粘り成分ムチンは、血糖値の急激な上昇を抑え、糖化予防に役立つもの。主食を食べる前にモロヘイヤを食べることで、血糖値の乱高下を予防できます。糖質の多い食事は、シミ・くすみを招く美白の敵です。食べる順番を工夫し、身体の糖化を防ぎましょう。
2. アーモンド
アーモンド15粒には、6.2mgのビタミンEが含まれます。肌の代謝を助け、シミ改善を後押しします。アーモンドのビタミンE含有量は、穀物やナッツ類の中でもとくに多く、エイジングケアにぴったりの食べ物。皮部分には、ポリフェノールが含まれるため、素焼き・皮付き商品を選択しましょう。
ナッツに対して「太る」というイメージを持つ人もいますが、心配は不要です。アーモンドに含まれる脂質は不飽和脂肪酸に該当します。1日あたりの適量を守る限り、ダイエットや健康維持を妨げません。むしろ、良質な脂質摂取により、過剰な皮脂分泌を抑制できる美肌の味方。コンビニやスーパーで簡単に調達できるため、小腹が空いた時の間食におすすめです。
3. アセロラ(ジュースでも可)
アセロラは、レモンの約34倍ものビタミンCを誇るシミ対策の救世主。抗酸化成分ポリフェノールも含み、シミの予防・改善を支援します。生のアセロラはなかなか手に入らないため、ジュースでも大丈夫です。ただし、市販のジュースには糖分が含まれるものが多くあります。糖分過多にはならないように調整し、適量摂取がおすすめです。
4. 鮭
鮭に含まれる「アスタキサンチン」は、ビタミンEの約1,000倍もの抗酸化作用を持つ優れた成分。紫外線から肌を守る働きも強く、メラニン色素の還元を助けるともいわれています。その他、糖質代謝を促すビタミンB1、傷ついた細胞の修復を促すビタミンAなど、美肌作りに役立つ栄養素を豊富に含み、白くてきれいな肌を目指す女性にとっては非常にうれしい食材です。
アスタキサンチンは熱に弱い性質があるため、長時間の加熱は避けましょう。お刺身やカルパッチョなど、生に近い状態で食べられるメニューがおすすめです。カルパッチョを作る際、砕いたアーモンドをトッピング・レモン汁で味付けすると、ビタミンEやビタミンCのエイジングケア作用を上乗せできます。
5. にんにく
にんにくは、抗酸化ストレスを感知するセンサーの働きを強め、防御反応を促進します。紫外線ダメージに対する抵抗力を高め、シミ予防・改善を助けてくれる食材です。血行改善作用も強く、ターンオーバーを促すことで、過剰に生成されたメラニン色素を排出。シミのないきれいな肌への生まれ変わりをサポートします。
特有の臭いが気になる人は、小さいサイズにカットせず、そのまま加熱調理しましょう。鼻を突く臭いは、包丁で切る時に出てくるためです。丸ごと煮込む・焼くといった調理法で臭いを抑えながら、にんにく料理を楽しみましょう。
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腕のシミの改善対策3個[その他]
次に、生活習慣改善による対策法を紹介します。入浴・睡眠・運動と3種類の方法で、腕を含めた全身のシミ対策が可能です。
1. 週2回は42℃のお風呂に入る
一般的にいわれる美肌を作る入浴法は、ぬるま湯です。間違いではないものの、ワンランクアップの入浴法として、HSP(ヒートショックプロテイン)入浴法を試してみてはいかがでしょうか。
ヒートショックプロテインとは、熱によるストレスが加わる際に、防御反応として産出されるタンパク質のことをいいます。身体を守るための存在ですから、紫外線や摩擦ダメージの蓄積を防ぎ、シミの予防も可能です。
HSP入浴法は、次の手順で行います。
【1】お風呂の前に水分補給を行う。
【2】心臓から遠い部位にかけ湯を行い、40〜42℃程度のお湯に約20分つかる。
【3】保湿を行い、控えめにエアコンをかけた室内でリラックス。
増加したHSPは2日後にピークを迎え、約1週間は体内に残るといわれています。週に2回はHSP入浴法・他の日はぬるま湯と、自分なりのスケジュールを決めて、お試しください。
2. 6時間以上の睡眠時間を確保する
睡眠中は、肌細胞や内臓へと血液が回され、ダメージを修復します。修復に必要な時間は、最低でも6時間。起床時間から逆算して、遅くとも7時間前には眠り始める準備を行い、6時間前には熟睡できる状態が理想です。
大人になると「まだ22時だから、映画を見よう」「21時台に寝室に行くことは早すぎる」などと考えがちではありますが、いろいろな作業を行ううちに、寝付く時間が遅くなります。「ぐっすり眠ることこそ、有効な時間の使い方」ととらえ、早寝早起き習慣に切り替えましょう。
3. 適度な筋トレ+有酸素運動を行う
大手化粧品メーカーの研究では、シミのできやすさは筋肉量の差に起因することが示されました。この説から、適度な筋トレや有酸素運動を継続し、しなやかな身体を作ることがシミ改善につながるものと考えられます。
最先端テクノロジーを用いた ゲノム研究(GWAS)により、シミができない体質の人は、生まれつき筋肉の性質が異なる可能性 があること、また、体重あたりの体幹と下半身の総筋肉量が多い人ほど、顔のシミが少ないという事実を明らかにしました。
引用:http://www.pola-rm.co.jp/pdf/release_20180925_3.pdf
下半身の筋肉を多く使う有酸素運動には、次のものが該当します。ウォーキングやサイクリング、踏み台昇降運動であれば、体力に自信がない人でも、挑戦が可能です。
・ウォーキング
・ジョギング
・サイクリング
・踏み台昇降運動
筋トレや有酸素運動を頑張りすぎると、活性酸素の発生量を増加させ、老化を招くといった説もあるため、頑張り過ぎにはご注意ください。無理のない負荷・時間に調整し、自分のペースで続けましょう。
腕のシミを隠す方法2個
今すぐにカバーしたい腕のシミは、メイクアイテムや特殊なツールを使用し、カバーできます。シミが消えるまでの応急処置として、次の対策を検討しましょう。
1. ファンデーションテープで隠す
ファンデーションテープとは、シミや傷跡、タトゥーの上から貼り付け、悩みを隠す商品です。湿布を貼る要領で紙を剥がし、貼り付けるだけで、シミを隠すことができます。1回貼ると1週間程度は持続できる商品が多く、貼る・剥がすという作業を毎日行う必要はありません。テープタイプであれば色移りの心配もなく、白いシャツやワンピースを着る日であっても、使用することができます。
2. ボディ用ファンデーションで隠す
テープタイプを不自然に感じる人には、ボディ用のファンデーションを検討しましょう。舞台メイクに採用される本格的な商品であれば、シミがきれいに隠れます。
ボディ用ファンデーションは、顔用と比較し、ややくすみを感じる色です。この色味は、腕や足に塗った際に自然に見えるカラーを追求した結果として、たどりついた結論。シミ以外では、ほくろやあざ、ニキビ跡隠しに活用できます。
まとめ
腕のシミの原因や対策を紹介しました。身体のシミには、医療機関で治療を行わなければ消えない種類も存在します。紹介した方法でなかなか変化が見られない場合には、医療機関に相談しましょう。
美容皮膚科や美容外科であれば、肌をきれいに見せるところをゴールに定め、希望や予算に応じたおすすめメニューを教えてくれます。セルフケアは継続しつつ、プロの治療を受けることで、シミのないきれいな腕を目指してみてはいかがでしょうか。