唇の縦じわは見た目年齢を大きく左右する要素だけに、早急な対処をとりたいもの。トラブルを放置したことで状態が悪化し、みるみるうちに老けてしまうケースもあります。
この記事は、唇の縦じわの原因と改善対策をご紹介する内容です。ふっくらとした若々しい唇を作るためのヒントとして、ぜひ参考にしてください。
唇の縦じわが深い・多い…
無表情でいるときにも縦じわが消えない。縦じわが何本も入って、おばあさんのように見えてしまう… 唇の縦じわの悩みに悩む女性は非常に多く、ヒアルロン酸注入やボトックス治療を検討する人もいます。
縦じわのみではなく、以下のようなトラブルを併発し、収集のつかない状況に陥る人もいることでしょう。
・縦じわやくすみのせいで、リップがきれいに発色しない。
・口元の印象が冴えず、お疲れ顔に見られやすい。
・縦じわ部分を中心に何度も皮が剥けてしまい、ヒリヒリ痛む。
しわを目立ちにくくするリップ・グロスでカバーすることはできても、メイクを落とした自分の顔には縦じわがくっきり。カバーメイクを施す度に「根本的な解決策はないものか」といった気持ちになりますよね。
唇の縦じわを即座に解消することは難しくても、継続的な対策を行うことで、症状を和らげることはできます。この記事の内容を参考に、理想の唇を目指してはいかがでしょうか。
しわしわ唇の原因6個
唇の縦じわ解消の第一歩は、トラブルの原因特定です。以下6個の中から縦じわを招いてしまった元凶をつきとめ、適切な改善対策を検討しましょう。
1. 加齢の影響
しわしわ唇の主な原因は、加齢による影響です。年齢を重ねるごとに肌の弾力が失われ、顔全体にしわができます。唇も顔の一部にあたりますから、加齢による影響を免れません。
コラーゲンやエラスチンといった肌の土台を支える成分の減少・口の周りの筋力低下などの影響によって、深いしわが刻まれます。
さらに、加齢によって全身の代謝が低下し、血行不良によるくすみを起こすことも、縦じわを目立たせる原因の1つ。全身の代謝をできるだけ高く維持することが、しわが目立たず、若々しい唇を作るためのポイントです。
2. うるおい不足
次に、唇の乾燥です。唇は角質層がないもしくは非常に薄いうえに皮脂や汗腺を持たないことから、乾燥しやすい部位といえます。乾燥した唇にはちりめん状や線状のしわが入り、ひどく目立ってしまうのです。
また、「顔の保湿は行うが、唇は未対策」という人が多いことも、トラブルの一因。「きれいな唇を維持するためには、十分な保湿が必要」と考え、日々の保湿を徹底しましょう。
3. 唇を舐める癖
唇の乾燥を感じたときに表面を舐め、水分を補う人は多くいます。しかし、唇を舐める癖は、縦じわを悪化させる要因の1つ。唾液が乾く際に唇の水分を一緒に奪い、かさかさ状態に陥ることによって、縦じわは悪化します。
唾液には消化酵素も含まれますから、炎症を起こす可能性も否めません。適切な保湿を行うことで乾燥しにくい唇を作り、舐める癖を卒業しましょう。
4. 紫外線ダメージの蓄積
次に、紫外線ダメージの蓄積です。浴びてしまった紫外線の影響が肌の中に蓄積され、ある日突然、シミやくすみといったトラブルとして表面化することもあります。
しわしわ唇も、蓄積されたダメージによって生じる可能性のあるトラブルの1つ。紫外線を浴びることでコラーゲンやエラスチンを作り出す力が衰え、縦じわが増えてしまうことがあります。
唇はメラノサイトが少なく、紫外線ダメージを蓄積しやすい部位。蓄積されたダメージが一定のところまで達したときに表面化し、縦じわができてしまいます。
5. 摩擦刺激の蓄積
ゴシゴシこする洗顔やクレンジングによる摩擦刺激は、唇の乾燥を悪化させる原因です。乾燥によって縦じわが悪化することは、先にご紹介した通り。適切なスキンケア習慣を身につけることで、摩擦刺激の軽減を図りましょう。
スキンケア習慣のみではなく、かたい紙ナプキンで唇を拭く行為によっても摩擦刺激は蓄積します。ハンカチで優しく拭き取る・濡らしたティッシュを使用するといった対策によって、摩擦刺激を軽減しましょう。
6. 歯磨き粉や香辛料による刺激
最後に、歯磨き粉や香辛料による刺激です。歯磨き粉には、強い洗浄成分・殺菌成分が含まれます。唇についてしまったらきちんとすすぎ、タオルで優しく拭きましょう。
唐辛子やカレー粉などの香辛料が唇につくことも、粘膜にとっての負担です。刺激物を食べる前にリップクリームを塗り、粘膜を保護することによって、デリケートな唇を守りましょう。
香辛料以外には、レモンなど酸性の食べ物・コーヒーなどのカフェイン飲料は、粘膜に負担をかけるリスクがあります。唇につかないように食べる・ストローを使用するといった対策をとることで、縦じわを予防しましょう。
しわしわ唇の改善対策6個
さて、ここからは、しわしわ唇の改善対策6個を紹介します。正しいスキンケア方法やダメージの気になるときの集中ケア方法、リップパックのやり方などを覚え、若々しくうるおいあふれる唇を目指しましょう。
1. 唇専用のリムーバーを活用する
正しいスキンケアの第一歩は、正しいクレンジング習慣です。落ちにくいリップメイクをした日には唇専用のリムーバーを活用し、摩擦刺激を軽減しましょう。
◎唇専用リムーバーの使い方
【1】やわらかい繊維のコットンを用意し、適量のリムーバーを含ませる。
【2】優しくコットンを滑らせ、唇全体のリップメイクを落とす。
【3】コットンを半分に折り、口角を拭く。
【4】縦じわと平行方向にコットンを動かし、しわしわ部分に入り込んだメイクを落とす。
唇全体のリップメイクを落とす際には、口が歪むほど強くこすらず、なでるように滑らせます。口角やしわしわ部分に入り込んだリップメイクを取るためにはコットンを折畳み、角の部分を使用しましょう。
唇専用リムーバーでリップメイクを落とした後には、顔全体のクレンジングを行います。このときにゴシゴシこすってしまっては意味がないので、痛んだ唇・口元をいたわるように、優しく進めてくださいね。
2. リップクリームやリップ美容液で保湿する
唇の縦じわを改善するためには、十分な保湿が不可欠です。保湿力の高いリップクリームやリップ美容液を使用し、うるおいを補充しましょう。
縦じわの改善を目指すためには、セラミドやはちみつ、ヒアルロン酸やコラーゲンといった保湿成分を含むケア商品の活用がおすすめです。
ホホバオイル、シアバターなど植物オイル配合のケア商品も刺激に対する抵抗力を高め、若々しい唇を作ることに貢献します。
唇の縦じわ・皮むけやひび割れの両方が気になる人には、アラントインやグリチルレチン酸といった有効成分配合の薬用リップがおすすめです。薬用リップを一定期間使用しても状態が変化しないようなら、皮膚科に相談してください。
3. リップクリーム(ワセリン)でパックする
とくに乾燥がひどいときにはリップクリームを多めに塗り、唇パックを行いましょう。唇パックに使用するアイテムは、保湿力の高いリップクリームと料理に使うラップと化粧用のコットンのみ。以下の手順に従って、定期的な集中ケアに取り組みましょう。
◎唇パックのやり方
【1】普段より多めにリップを塗る。
【2】10cm程度にカットしたラップで口元を覆う。
【3】3分から10分程度パックする。
【3】口元の油分が気になる場合は、ティッシュで拭き取る。
唇の内側までしっかりと保湿したい場合には、小さく切ったラップを2枚使い、上下にそれぞれ貼付けてパックします。パックする時間の長さは、唇の調子に合わせて調整しましょう。
唇パックには、リップの代わりにワセリンを使用する方法も存在します。ワセリンは唇の刺激を感じたときのバームとしても使用できる非常に便利なアイテム。乾燥や皮向けが気になるときに備えて、ストックすると安心です。
4. シュガースクラブで代謝を促進
年齢を重ねるごとに肌の代謝が衰えることは、唇でも同様です。シュガースクラブによるマッサージで代謝を促進、ふっくらとした唇を作りましょう。
◎手作りスクラブによる唇ケア
【1】ワセリンと砂糖を1:1の割合で混ぜる。
【2】唇の上に乗せ、指で優しくマッサージする。
【3】スクラブのついた状態のままラップをかぶせ、10分程度パックする。
【4】濡らしたコットンもしくはティッシュで拭き取る。
ワセリンの代わりにオリーブオイルを使用しても、同様にお手入れできます。その他、はちみつと砂糖を混ぜる・ココナッツオイルとはちみつ、砂糖を混ぜるなどさまざまなバリエーションがありますから、いろいろなレシピの中から、自分に合うものを選んでください。
なお、手作りのシュガースクラブは長期保存がききません。毎回作ることを面倒に感じる人は、市販のシュガースクラブを使ってください。
5. リップ下地選びを見直す
リップ下地を選ぶ際には、UVカット効果と保湿力に注目しましょう。UVカット効果は「SPF20・PA++」程度の強さがおすすめです。UVカット効果が強すぎるとかえって負担が大きく、縦じわを悪化させる恐れがあります。
適切な強さのリップ下地を活用し、紫外線ダメージを食い止めましょう。保湿力の高いリップ下地の選び方は、リップクリーム・美容液を選ぶときと同じです。ヒアルロン酸、セラミドといった高保湿成分配合の商品ほど唇に刺激を与えにくく、縦じわ予防に貢献します。
リップ下地を使用することは、リップメイクの発色をよくするためにも大切な対策です。唇のくすみや縦じわを目立ちにくくし、若々しいリップに仕上げてくれる優秀なアイテムですから、上手に活用してください。
6. 市販の唇パックで集中ケアする
リップクリーム(ワセリン)によるパックで思うような変化が見られない場合には、市販のパックを試しましょう。
唇パックの進化は目覚ましく、密封性のゲルを使用することで保湿成分の浸透を助けたり、マイクロニードル技術を使用したり。機能性を高めた商品が非常に多く見られます。
マイクロニードルとは、ヒアルロン酸などの保湿成分に特殊な加工を加え、針状にした商品です。いわば、「自宅で行うヒアルロン酸注入」といったところ。唇に張る際にわずかな刺激を感じることもあるようですが、保湿成分をしっかり入れ込み、ぷっくりとした状態に変える働きが期待されます。
市販の唇パックは値の張る商品が主流ですから、「どうしても今すぐ縦じわを目立ちにくくしたい」といった日にのみ使用する方法もおすすめです。パックを行う前にシュガースクラブで粘膜の表面を整えると、保湿成分・美容成分が浸透しやすく、変化を実感しやすくなります。
唇パックを行うタイミングや頻度、使い方は商品ごとに異なりますので、使用前に確認しましょう。メーカー指定の方法によって集中ケアを進めることが、理想の唇を作るコツです。
しわしわ唇が治らないNG習慣3個
「改善対策を実践してもなお、唇の縦じわがよくならない」という人は、知らず知らずのうちにNG習慣を行い、しわの悪化を招いているかもしれません。
以下では、しわしわ唇の改善を妨げるNG習慣3個を紹介します。
1. 唇の皮を無理矢理剥がす
まず、唇の皮を無理矢理剥がす行為です。皮を剥がす際に過剰な刺激を与えてしまい、縦じわのできるリスクを増加させます。唇のターンオーバー周期は顔よりも随分早く、3日から4日程度です。
十分な保湿を行ったり薬用リップを使用したりすることで自然に皮が剥けますから、無理に剥がす必要はありません。自然に剥がれ落ちるまで様子を見守り、縦じわリスクを最小限に食い止めましょう。
2. リップクリームの塗り過ぎ
1日に4回以上リップクリームを塗ることも、縦じわを悪化させるリスクがあります。リップクリームと唇が接する際に摩擦が生じ、負担をかけてしまうためです。
塗り過ぎのみではなく、輪郭からはみ出すくらい広い範囲に塗ることも口元の若々しさを損なってしまう原因の1つ。唇の周りに色素沈着が生じることで輪郭がぼやけ、メリハリのない表情に見えてしまいます。
◎リップクリームの正しい塗り方
【1】唇の汚れをティッシュなどで拭き取る。
【2】リップクリームを両手でくるみ、体温で温める。
【3】縦じわに沿うようにリップクリームを動かし、丁寧に塗る。
さらに、古いリップクリームを使用することも、唇に負担をかけます。開封したリップクリームは半年以内に使い終え、新しいものへと取り替えましょう。
3. 喫煙習慣
たばこの煙には5,000種類以上の化学物質が含まれるといわれます。化学成分の作用によって唇を若々しく維持するための女性ホルモンの分泌・肌の血流が妨げられ、しわができてしまうのです。
長年の喫煙習慣をすぐに卒業することが難しく感じる人は、禁煙外来を活用してもよいでしょう。禁煙外来に通うと禁断症状が出にくく、「3ヶ月の通院で7割から8割程度の人は禁煙に成功できる」といわれます。
喫煙習慣は、唇のみではなく顔全体を老けさせる一因です。しわ・たるみ・くすみといったエイジングサインの増加を防ぐためにも、早めの禁煙をおすすめします。
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まとめ
唇の縦じわの原因としわしわ唇を改善させる方法を解説しました。深い縦じわをすぐに改善することは難しくても、継続的なお手入れを続けることで、徐々に変化が見られるはずです。しわ・くすみといったトラブルを一朝一夕で改善できないことは、他の部位も唇も同じこと。
この記事の内容を参考にリップクリームや美容液による保湿と必要に応じたスクラブケア、リップ下地の活用などの対策に取り組み、若々しい見た目を実現しましょう。