この記事では、スキンケアや化粧品、生活習慣による対策によって、ニキビを治す方法を紹介します。大事な会議や同窓会、デートの前日にニキビができて「何とかしたい」と感じた時のマニュアルとして、有効に活用下さい。
ニキビの種類
ニキビを早く治すためには、種類を正しく把握して、適切な対処を行うことが求められます。進行度合いに応じたニキビの特徴・見分け方は、以下の表の通りです。
白ニキビ | ニキビの初期段階と言われる症状。皮脂や角質が詰まったまま毛穴の出口が塞がり、白色のポツポツが見られることから、白ニキビと呼ばれます。 |
黒ニキビ | 白ニキビの表面が空気に触れて酸化し、変色した状態です。白ニキビの上から大量の紫外線を浴びたことなどを理由として大量のメラニン色素が生成され、黒く見えるケースもあります。 |
赤ニキビ | 皮脂などをエサとしてアクネ菌が繁殖し、炎症を起こすと、赤ニキビに変化します。ニキビの周りが赤く腫れて、痛みを感じることも多く、医療機関の受診も検討される症状です。 |
黄ニキビ | 赤ニキビがさらに悪化し、アクネ菌・ブドウ球菌が繁殖した状態。ニキビに触れると痛みを感じることが多く、黄色の膿も見られます。 |
ニキビができる原因7個
大人の女性のニキビには、生活習慣やホルモンバランス、スキンケアなど、様々な原因が関与します。1日でも早くニキビを治し、繰り返すトラブルを抜け出すためには、原因に応じた対策を検討しましょう。
1. 保湿不足
保湿不足によって乾燥を感じた肌は、過剰な皮脂を分泌します。過剰な皮脂が分泌されるほど毛穴の詰まりを生じやすく、白ニキビのできやすい状態。
皮脂のベタつき・毛穴の開きが気になって、保湿ケアを怠ることも、ニキビリスクを高めます。「ニキビを繰り返す=オイリー肌」とは考えず、十分な保湿を行いましょう。
2. 誤ったスキンケア
次に、ゴシゴシこする洗顔やクレンジング、頻繁な角質ケアといったスキンケアの誤りです。誤ったスキンケアは、バリア機能を低下させ、ニキビリスクを高めます。
反対に、不十分な洗顔やクレンジングによって顔の汚れが蓄積することもまた、ニキビリスクを高める原因。
正しいスキンケアを実践し、肌内部の水分・油分のバランスを整えることが、ニキビを治す近道です。
3. ホルモンバランス
3個目の原因は、ホルモンバランスの影響です。女性の身体の中では、生理周期に従って、男性ホルモン・女性ホルモンのバランスが変化します。
生理前は男性ホルモン優位になりやすく、肌トラブルを生じやすい時期。男性ホルモンには皮脂分泌量を増やす働きがありますので、ニキビリスクも高まります。
生理周期の影響以外には、更年期障害やストレス、自律神経の乱れなどが、ホルモンバランスによるニキビリスクを高める要素。大人の女性のニキビの原因として非常に多いパターンですから、生活習慣全般を見直し、ホルモンバランスの安定に努めましょう。
4. 紫外線対策不足
4個目の原因は、紫外線の影響です。紫外線刺激を受けて乾燥した肌はバリア機能の低下によるトラブルを生じやすい状態。ターンオーバー周期の乱れによって毛穴が詰まり、ニキビができることもあります。
また、できてしまったニキビの上から大量の紫外線を浴びることは、炎症悪化の原因です。毛穴の側面にメラニン色素が蓄積し、黒ずみ汚れを招いてしまうリスクもあります。
5. 花粉や大気汚染
花粉や大気汚染物質に対するアレルギー反応も、ニキビのできる原因です。花粉や排気ガス、黄砂などを感知した肌が過剰な攻撃反応を起こし、正常な細胞にも影響を及ぼすことによって、くしゃみや鼻水、肌トラブルなどが起こります。
6. 食習慣
6個目の原因は、食習慣に関することです。脂質や糖分の多い食事は、皮脂の過剰分泌を招き、毛穴の詰まりを悪化させるリスクがあります。その他、以下のような食習慣もニキビができる原因です。
・決まった時間に食事のタイミングが不規則である。
・特定の食材しか食べないなど、極端なダイエットを行っている。
・コーヒーや緑茶など、カフェインの含まれる飲み物を頻繁に飲む。
7. 生活リズムの乱れ
休日は昼まで眠る、連日のように夜更かしするといった生活リズムの乱れによって、ニキビができることもあります。不安定な生活リズムによって自律神経やホルモンバランスに乱れが生じ、肌トラブルを起こしやすい状態に傾くことが理由です。
自律神経やホルモンバランスの乱れは、心身の不調を招く1つの要素。朝一番からエネルギッシュに活動し、心と身体を健康に保つためにも、規則正しい生活リズムを守りましょう。
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ニキビを1日でも早く治す方法3個[スキンケア]
前置きが長くなりましたが、ここから先は、様々なアプローチにより、ニキビを治す方法を紹介します。まずは、スキンケアによる対策により、ニキビを治す方法3個を確認下さい。
1. 帰宅後すぐにクレンジングを行う
ニキビを早く治すためには、肌の負担の軽減が大切です。帰宅後すぐにクレンジングを行い、メイクをきれいに落としましょう。クレンジングを行う時のポイントは、強くこすらず、優しく汚れを落とすことです。ニキビのできた部分はとくに優しく、炎症を悪化させないように洗って下さい。
ニキビを早く治すためのクレンジング選びのポイントは、以下2点です。
【1】ノンコメドジェニックテスト済みの記載を調べる
ノンコメドジェニックテストとは、ニキビのできにくい商品であることを調べるための試験です。ニキビのできにくさが証明されたクレンジングはトラブルの気になる時でも活用しやすく、再発予防にも貢献します。
【2】メイクの濃さに応じたタイプを選ぶ
肌に対する負担を考慮するあまりメイク汚れが残ってしまうと、ニキビの治りを妨げます。クレンジングオイルやクリーム、バームが必ずしも「悪」とは限りませんので、メイクの濃さを基準として、十分な洗浄力を持つタイプを選択しましょう。
2. 朝・夜2回の泡洗顔を行う
「顔のベタつき・ニキビが気になるから」と頻繁な洗顔を行うことは、ニキビの悪化を招きます。過剰な回数洗顔することは避け、朝・夜2回の泡洗顔を行いましょう。泡洗顔の正しい手順は、次のように進めます。
【1】洗顔料を泡立てる
適量の洗顔フォームを手の平に出し、十分に泡立てます。手の平に乗せ、逆さにしても落ちない位の濃密さが「泡立て完了」のサイン。泡立てが苦手な人は泡立てネットや泡立て器を活用し、ピンポン玉2個分程度の濃密泡を作って下さい。
【2】皮脂分泌の多い部位から洗う
鼻筋や額など皮脂分泌の多い部位から泡を乗せ、優しい力で洗顔しましょう。泡のクッションを利用し、直接手で触れないように洗顔すると、摩擦刺激を軽減できます。
【3】ぬるま湯ですすぐ
人肌より冷たい程度のぬるま湯で、洗顔料を落とします。最低でも20回から30回はすすぎを行い、きれいに汚れを落として下さい。お湯の温度が高すぎると乾燥トラブルを招きやすく、ニキビリスクを高めます。冷水ですすぐこともまた肌にとっての刺激ですので、人肌よりわずかに冷たい程度のぬるま湯を使いましょう。
3. ピーリング石鹸やジェルで角質ケアする【白ニキビ】
軽症ニキビに対しては、ピーリング石鹸やジェルによる角質ケアを検討できます。毛穴の詰まりを解消し、ターンオーバーを促進することによって、ニキビのない状態への生まれ変わりを助けることが可能です。ピーリング石鹸やジェルを使用する際には、次のことに注意しましょう。
【1】商品指定の頻度を守る
「週に1回」「2〜3日に1回」など、商品ごとに指定された頻度を上限として、頻繁なお手入れを避けて下さい。
【2】赤ニキビや黄ニキビへの使用は避ける
赤ニキビや黄ニキビを刺激すると、アクネ菌の更なる繁殖を招き、ニキビを悪化させるリスクがあります。白ニキビに対して使用する場合でも、刺激を感じる時にはお手入れを中止、皮膚科医に相談しましょう。
【3】アフターケアを丁寧に行う
ピーリング石鹸、ジェルを使用した後の肌は、無防備な状態です。基礎化粧品による保湿を丁寧に行い、健やかな肌への生まれ変わりをサポートしましょう。
ニキビを1日でも早く治す方法3個[化粧品]
「過剰な皮脂が気になるから」と十分な保湿を怠ったり特定の化粧品を省略したりすることは、ニキビの悪化を招きます。ニキビを早く治すための基礎化粧品の選び方と活用法を知り、日々の習慣として継続しましょう。
1. 保湿成分配合の基礎化粧品でバリア機能を強化する
肌の乾燥が大人ニキビを繰り返す原因であることは、前述した通りです。セラミドやヒアルロン酸といった保湿成分配合の化粧水や乳液、クリームを使用し、十分な保湿を行いましょう。
化粧水・乳液・クリームは、以下の表に示す通り、異なる役割を担います。「化粧水のみ」「乳液のみ」といったお手入れでは、十分な保湿が困難です。
基礎化粧品の種類 | 主な役割 |
---|---|
化粧水 | 肌に対して水分補給を行い、乳液やクリームなどに含まれる美容成分を浸透しやすい状態に整えます。 |
乳液 | 角質層を水分・保湿成分で満たし、潤いを維持するためのもの。化粧水より乳液の方が浸透しやすいように感じる時は、インナードライのサインです。 |
クリーム | 乳液よりも油分の配合量が多く、皮脂膜の代わりを担うもの。化粧水によって補充する水分をつなぎとめ、理想的な状態を長続きさせるために活用します。 |
化粧水・乳液もしくはクリームの2点セットが保湿を行う時に最低限必要である化粧品です。必要に応じて美容液やアイクリームなどプラスアルファの基礎化粧品をプラスし、肌の状態を整えましょう。
2. 抗炎症成分配合の基礎化粧品で炎症を鎮める
抗炎症成分とは、ニキビや肌荒れ、吹き出物などの炎症を抑える成分を意味します。具体的には、「グリチルリチン酸2K」「アラントイン」などが抗炎症成分の代表格。これらの成分配合の基礎化粧品は、できてしまったニキビ対策として活用できます。
なお、市販の基礎化粧品に配合される抗炎症成分は、医療機関で処方される医薬品ほどの作用を持ちません。痛みや膿を伴う重症ニキビに対して自己判断によるお手入れを行うことはリスクの高い行為と言えます。
赤ニキビや黄ニキビといった炎症を伴うニキビに対しては、医療機関に相談し、塗り薬や飲み薬の処方を受ける治し方が一般的です。基礎化粧品によるお手入れで間に合うか・医療機関にかかる必要があるかをよく考えて、早く治す方法を検討しましょう。
3. ニキビ用のポイントケア美容液を活用する
繰り返すニキビに対しては、ニキビ用のポイントケア美容液を活用し、対処することもできます。ニキビ用のポイントケア美容液とは、グリコール酸やサリチル酸といったピーリング成分や殺菌成分、抗炎症成分などを含む美容液です。
殺菌成分は、アクネ菌対策を行うための成分。イソプロピルメチルフェノールやイオウなどが殺菌成分に該当します。ピーリング成分は、毛穴の詰まりを解消し、ターンオーバーを促進するための成分。具体的には、グリコール酸やサリチル酸などが代表例です。
その他、美白有効成分を含み、ニキビ跡の防止に貢献するタイプなどいろいろな商品がありますから、目的に応じたものを活用しましょう。
ニキビを1日でも早く治す方法6個[生活習慣]
最後に、生活習慣の見直しによるニキビ対策方法を紹介します。ニキビの悪化を招く習慣は控え、改善に貢献する習慣を取り入れることによって、理想の美肌を目指しましょう。
1. ヘアスタイルやヘアケアを工夫する
ニキビに触れる髪型は、肌ストレスを増加させ、トラブルを悪化させるリスクがあります。ヘアバンドを使用する・長い髪をゴムでまとめるなどといった対策で、肌ストレスを軽減しましょう。
ヘアオイルがニキビに付着することで刺激を与えるケースもありますから、油分の多いスタイリング剤は、避けた方が安心です。ワックスやヘアミルクを扱った手で顔に触れることも避け、肌表面を清潔に維持しましょう。
2. メイクスポンジやブラシを清潔に保つ
メイクを行う時のスポンジやブラシは、雑菌の温床です。4日に1回はメイクスポンジを洗浄し、清潔に維持しましょう。メイクブラシを洗うタイミングは、筆先の汚れが目立った時です。専用クリーナーを活用し、十分に乾かしてから使用しましょう。
3. ストレスを溜め込まず、解消する
ニキビを早く治すためには、ストレス解消習慣も大切です。ヨガやストレッチを行う、ウィンドウショッピングに出掛けるなど、自分自身の「楽しい」と感じることを見つけ、定期的な気分転換を図りましょう。
女性の多くはきれいになることがストレス発散につながるケースも多いので、ネイルサロンや美容室に行く方法もおすすめです。お財布事情に余裕があれば、新しい化粧品を購入する・スーツやバッグを新調するといった方法も良いでしょう。
4. 十分な睡眠時間を確保する
ニキビを早く治すためには、最低6時間の睡眠が推奨されます。深夜0時を回るまでには熟睡することを目標に、1日のスケジュールを組み立てましょう。
◎理想的な睡眠時間を確保するためのスケジュール例
19:00夕食。
19:00〜21:00 ぬるめのお風呂に入浴する。
22:00 スマホ、PCの電源を落とす。寝室へ移動。
23:00 熟睡するための環境を整え、就寝。
翌朝6:00起床。カーテンを開けて、日光を浴びる。
睡眠リズムを安定させて熟睡を促すためには、休日も決まった時間に起床し、規則正しい生活を送ることが大切です。どうしても寝坊したい日は平日より2時間長く寝る程度に留め、一定のリズムを維持しましょう。
5. 紫外線対策を毎日行う
日焼け止めを使用することはもちろん、日傘やUVカット帽子といった紫外線対策グッズを併用し、ニキビの悪化を阻止しましょう。その他、ニキビを早く治すための紫外線対策として、以下のような方法を検討できます。
・紫外線カットのカーテンを使う。
・自動車の窓ガラスにUVカットフィルムを貼る。
・紫外線の強い時間帯に外出しなくて良いように、スケジュールを調整する。
・UVカット機能付きサングラスを着用する。
目から入る紫外線もメラニン色素の蓄積を招く要素と言えます。UVカット機能付きサングラスを有効に活用し、目からの日焼けを防ぎましょう。
6. 外食やファーストフードを控える
外食やファーストフードで済ませる食事は、脂質や糖分過剰になりやすく、ニキビリスクを高めます。ニキビの気になる時はできる限り自炊を行い、野菜や果物、良質なタンパク質など美肌作りに欠かせない栄養をバランス良く摂取しましょう。
家にあるもので使えるものは?
肌の炎症を抑えたり細菌の感染を防いだりする軟膏が自宅にあれば、ニキビケアに活用できます。ニキビに使用できる軟膏に含まれる成分、働きと成分名の具体例は、以下の表を参照して下さい。
分類 | 働き | 成分名 |
---|---|---|
抗炎症成分 | 傷口の炎症を抑え、悪化を防ぐ成分です。 | ・イブプロフェンピコノール ・グリチルリチン酸ニカリウムなど |
殺菌成分 | アクネ菌の繁殖を抑制し、傷口の悪化を防ぐ成分です。 | ・クロルヘキシジン ・イソプロピルメチルフェノールなど |
抗菌成分 | アクネ菌の繁殖を抑制したり、化膿を防いだりする成分です。 | ・スルファジアジン ・ホモスルファミン など |
ただし、ニキビの状態によっては市販の軟膏では対処できず、症状が悪化するケースもあります。
セルフケアに不安を感じる場合は安易なお手入れを避け、皮膚科医に相談しましょう。皮膚科にかかると、ニキビの原因や症状に応じた塗り薬・飲み薬の処方を受けることができます。医師の指導を受けながら正しいケアを行い、きれいにニキビを治しましょう。
ニキビの予防方法
正しい洗顔やクレンジング、基礎化粧品による保湿を日々の習慣として続けることがニキビ予防の王道です。栄養バランスの良い食事、十分な睡眠といった生活習慣の注意点もきちんと守り、肌の状態を整えましょう。
肌の状態が整うと、摩擦や紫外線、気候の変化といった刺激に対する防御力が強化されます。すると、わずかな刺激も敏感にキャッチし、ニキビを繰り返す状態を抜け出して、健やかな肌を維持することが可能です。
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まとめ
ニキビの種類と原因、1日でも早く治すための対策を紹介しました。ニキビの目立つ肌は、自分自身がコンプレックスに感じるのみではなく、人と接する際の第一印象を損ない、ネガティブな感情を与えてしまうリスクもあります。
できてしまったニキビはなるべく早く治すための対策をとるとともに、ニキビのできにくい健やかな肌を育てる努力を怠らず、理想の美肌を目指しましょう。